#8「救急の日2019/09/09」

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【9/9は救急の日】

救急の日とは、9(救)と9(急)の語呂合わせから厚生労働省によって定められ、救急医療従事者の意識を高めるとともに救急医療に対する理解を深める日です。
また、9月9日からの1週間は「救急医療週間」とされ、各地で救急に関する様々なイベントが催されます。

 

総務省消防庁によると、平成28年度中の救急自動車の出動件数は約621万件であり、10年前と比較して約18.6%の増加であると報告されています。
1日平均では約1.6万件であり、5秒に1回の割合で救急隊が出動していることになります。
これに対して消防隊の数は約6.5%の増加にとどまっていることから、救急車などの救急資源の確保が必要となっていることが分かります。

高齢化が進み、社会からの救急自動車に対する需要は今後もさらに高まることが予測され、救急医療体制の整備、迅速な対応といった救命率低下を防ぐための対策が必要となるでしょう。

 

一方で近年問題視されているのが救急車両の適正使用です。

地域の限られた救急車が緊急性の高い傷病者のもとへ出来るだけ早く到着できるよう、総務省消防庁によりQ助という全国版救急受診アプリが作成されました(平成29年5月)。
これはアプリの中で該当する症状や症候を選択していくと自動で救急度が判別され、必要な対応(今すぐ救急車を呼びましょう、出来るだけ早めに医療機関を受診しましょう等)が表示されるシステムです。

さらに、救急安心センター事業では#7119の共通短縮ダイアルを設置し、消防と医療が連携し、救急医療相談に応じています。

また、厚生労働省では休日・夜間の子供の症状について医療機関の受診が必要かどうかを相談することができる子ども医療電話相談事業を実施しています。
全国同一の#8000(短縮ダイアル)をプッシュすることで居住都道府県の相談窓口へ自動転送され、小児科医や看護師に直接症状の相談をすることができます。


突然の発熱や体調変化、大きなけがは誰しも不安になります。しかし、救急医療資源は限られたものであり、重症度に応じた適切な対応が求められていることも事実です。緊急度に応じた対応をするため、Q助や#7119、#8000の活用が必要です。

薬剤師が薬や健康に関する相談を受け付けている薬局もあります(健康サポート薬局)。


日頃から、気軽に相談できる窓口を増やしませんか。

(城西国際大学5年 中島綾)

<参考文献>
・総務省消防庁 平成29年版消防白書
https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/h29/chapter2/section5/45975.html
・厚生労働省 こども医療電話相談事業(#8000)について
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html
・総務省統計局 なるほど統計学園
http://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d0909.html