【2/17~2/23はアレルギー週間】
2月17日〜23日はアレルギー週間です。
現在の日本では、全人口の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患を有していると言われています。
全人口の半分ということですから、これは非常に大きな割合ですよね。
アレルギー症状といってもその種類は広く、喘息、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーなどがあります。そして、近年加速度的に増加しているのが花粉症です。平成13年の調査では約12%であったアレルギー性鼻炎を有するスギ花粉症患者の割合は、平成18年になると約47%にまで増加しているといいます。
おそらくこの記事を読まれているみなさんの近くにも、少なくとも1人くらいはアレルギー疾患を持っている方がいるのではないでしょうか。
かく言う筆者も、花粉症と軽度の食物アレルギーを有しています。幸いなことに生活に大きな影響がでるほどではなく、食物アレルギーに関しては一緒に食事をする友人でさえ知らないということが往々にしてあります。
筆者の体感では、患者の増加とともにアレルギーに対する理解は得られやすくなっていると感じますが、それでもまだまだ十分とは言い切れないなと思ってしまうのも正直なところです。
例えば、食べ物に関して、「少しだけなら食べて良い」とか「細かく砕けば食べられる」といった意見を時々聞きますが、いずれも科学的根拠はなく、むしろ危険な事態を招きかねません。
アレルギーを持つ本人はこういった事をよく理解しているとは思いますが問題は、このような誤解をもとに周囲の人が無意識に飲食を勧めてしまう事です。その食べ物が美味しくて勧めたいのは分かります。でも、アレルギー患者は”食べたら危ない”のです。
もちろん過度の気遣いはある種の窮屈さを感じるので、そこまで気を遣う必要は全くないですし、そんなことは本人も望んでいません。しかし、アレルギーを持つ人も、持っていない人もある程度の理解と教養を持つ必要があるのではないか思います。
ということで、せっかくですので、アレルギー週間というこの機会にみなさんもほんの5分だけでも”アレルギー”について考えてみませんか?アレルギー疾患は軽い病気だと思われがちですが、誤った知識や情報によって重体に陥ることもあります。今、あなたが知っているアレルギーの知識は本当に正しいものでしょうか。これを機に、自分の持っている知識や情報を見直してみましょう。
(明治薬科大学3年 遠山大樹)
【参考】
・リウマチ・アレルギー対策委員会報告書(厚労省・平成23年)
https://bit.ly/2wlnKsc
・アレルギーポータルサイト
https://allergyportal.jp/
・日本アレルギー協会
https://www.jaanet.org/week/