行った人:名古屋市立大学3年(当時) 浦野真帆さん
スケジュール(2016年2月25日~3月15日)
Pharmacentrum Budějovickáでは午前中、Brnoの薬局では5時間勤務が原則でした。薬局インターン以外の時間は自由時間で、アメリカ留学中の友人・現地の薬学生・incomingで来日していたポーランド出身のKatarzyna Kimelが観光に連れて行ってくれました。宿泊は学生寮で、最後の週末は現地の薬学生のご厚意でホームステイさせていただきました。
感想
SEPでの留学生は私一人でしたが、現地の薬学生は滞在中至れり尽くせりで単身チェコに飛び込むという選択は正解であったと感じています。日本のSEPのシステムとは異なり毎日違う薬学生が観光に連れ出してくれ、私のゴールであった「より多くの新しい人に会う」という目標を達成するには最適でした。 薬局はプラハ(Prague)とブロノ(Brno)の大学の薬局の二ヶ所でお世話になりました。軟膏、カプセル、坐薬、目薬など様々な薬剤作りを体験させていただきました。簡単な処方箋ではピッキングや服薬指導、レセプトも行い貴重な経験となりました。保険医療制度、レセプト、セルフメディケーションに対する意識、医療用医薬品の値段、薬局製剤の作り方等、日本と異なる点が多々ありました。改めて我が国の医療制度を考える契機となり、非常に勉強になりました。また、チェコだけでなく世界中の国々の薬学教育や医療制度に関しても学びたいという探究心が強くなりました。 “薬学”という共通項で、チェコだけでなくスロバキア、スペイン、ブルガリア、クロアチア、カザフスタンなど様々な国の人たちと繋がることができました。彼らと歴史、文化、技術、芸術などについて話す中で、”日本人であること”を改めて誇りに感じました。 日本で薬剤師になった場合それはあくまで国家資格であり、その資格自体は世界で通用しません。ですが、このような薬学生の繋がりが薬学界に、そして世界中の医療にとってプラスとなれば幸いです。 今回、チェコ共和国でのSEPに協力してくださった2015年度交換留学委員長古澤さん、松岡さん、チェコのSEO(Tereza)、SEPを通して出会った全ての皆様に厚く御礼申し上げます。
P.S.語学についてですが、医療英単語やチェコ語での挨拶など簡単な単語は覚えていきました。また、日本の医療はもちろん文化や歴史なども頭に入れておくと良いと思います。私は、茶道や折り紙を簡単に披露しましたがチェコの人々に喜ばれました。さらに、チェコの歴史を知っておくと現地の人と打ち解けやすいように思います(例えば、チェコであればロシア・ドイツに占領されていたことや共産主義であったこと等) 。自分の意見を主張することが大切です。困ったときは遠慮せずにSEO 、LEO、現地の薬学生に頼ることをお勧めします。 治安は比較的良いですが、プラハはスリが多いので自分の身は自分で守りましょう。海外保険には必ず加入することをお勧めします。